笑者は勝者 | 使いみちのない風景

笑者は勝者

今年初の更新。あけましておめでとうございます。

3ヶ月間していたことを簡単に言うと

腎臓とかいろいろやられて、田舎に帰り入院してました。

ご心配くださった方、本当にありがとうございます。

完全復活して、現在は東京に戻ってきています。


3ヶ月ぶんの出来事の中でも最も嬉しく、大きな出来事だったことを。

小・中学校で同じクラスだった(小は1クラス、中は2クラスしかないが)

男の子が、ショートトラックでトリノへの出場を決めた。種目はリレー。

先週末に同級生で壮行会を開き、トリノ行きの直前で

準備にトレーニングに同じような会にと、

多忙をきわめているにもかかわらず出席してくれた主賓に

ひとこと「おめでとう」と言いたくて、私も長野に帰った。


小学校の頃は、冬になると体育の授業はスケートだった。

近くにはスケート連盟の強化選手も合宿を行う、

帝産アイススケートセンターという素晴らしいリンクがあるが、

体育ごときにそんなところを借りるワケがない。
学校から徒歩2キロくらい先にある池。

池が凍るので、そこでスケートをしろと言うのだ。

池が冬中凍っているのだから、つまり外気温は昼でもマイナス10度近く。

その中を、まず池まで走れ。着いたら滑れ。氷はボコボコ。帰りも走れ。

冗談じゃなく、寒さで泣けた。

空気中にダイヤモンドダストが見え、誰もがほっぺたを真っ赤にしていた。

あの池から、まさかオリンピック選手が生まれてしまうとは。

(その後彼は4年生でその「帝産」のクラブに入り、

 めきめきと頭角を現したため彼を生んだのはそっちのリンクですが)


覇権を勝ち得た彼は、けれど昔とちっとも変わらない実直さで、

選考の道やオリンピックへの想いを話してくれた。

この一年、オリンピックを意識してやってきたこと。

選考の対象となる大会の一戦目でいい順位につけられず、

より有力な候補が他に何人もいたこと

順位について考えるのをやめ、2戦目は自分で最高だと思える滑り、

パフォーマンスを意識したこと

ただただ、スケートが好きである、ということ 

そしてオリンピックへの出場を掴んだ。

その人柄は、小学生の頃からあまり変わっていないか、少し頑固になって、

より周りに気を使うようになったかな、と感じる。

それとは裏腹に肉体には、十数年分の鍛錬が蓄積されている。

とにかく、昔から努力の人なのだ。

百分の一秒、千分の一秒のタイムを縮めるために、

努力して努力して努力して、トレーニングを積み重ねてきた。

これから世界の大舞台に立つ彼であるというのに、私たちと同じ目線で

「自分もまだまだだ。お互いがんばろうな!」と言ってくれる。

彼を激励するための壮行会で、しかしそこにいた皆が逆に励まされ、

自分の中で大切にしたい何かを感じて帰ったことだろう。


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有野美治


ショートトラック、リレー。

これを読んだ方は強制的に要応援です!


最後に、何でもいいから信念みたいなもの書いて、とせがんだ私にくれた、

有野選手の言葉を。


         笑者は勝者!!

長かった。読んでくれた方に感謝します。

GO!アリノ!! トリノで笑え!!