そうありたい #1 | 使いみちのない風景

そうありたい #1

昨日、めったに乗らない大江戸線の車内で

たまたま、ものすごく大きなバックパックを背負った、

一人の女性が乗っていました。

旅行の帰りなんだな、と思ったのは、とてもとても疲れた顔をしていたから。

ちょっと目が離せなかったのは、そのバックパックが

彼女の3分の2はすっぽり隠すくらい大きかったからです


国内なのか、海外なのか。どれくらい旅をしていたのか。

その目でいろんな風景を見て、その足でいろんな地を歩いて、

そして今ここで地下鉄に乗っているその人は、

眉間に皺をよせてうつむいてる。


もちろんただ疲れているだけかもしれなくて、

通りすがりの他人がこんな風にみるのは失礼極まりないかと思うけれど

何だか、同じ事をしようとしている身としては少し複雑で、

幾つになっても、どんな状況にいても

自分を取り巻くさまざまなものに、

その状況や自分で選んでやっている事に、

際限なく興味を持っていたい と思った。

どうか、そういられますように。