「音楽は国境を越えるよね」という話 | 使いみちのない風景

「音楽は国境を越えるよね」という話

Mが先月、カンボジアへ行った時の話。

ベトナムを1週間旅行したあとで、
アンコールワットが見たい!と
カンボジアまで足を伸ばした。
地雷が危険な為、遺跡を見るのにもガイドをつけたほうがいい、
ということで雇ったガイドさんが、
終始ムスっとしていて義務的な話しかしてくれない。
案内のおわりに、「お礼に」とMとその友人が
日本の歌を歌った。「てぃんさぐぬ花」
アカペラで、カンボジアの空の下で。

その光景を想像しただけで私としては胸に迫るものがあるけれど、
それまでニコリともしなかったガイドのお兄さんは
Mと友人の歌ってくれた、初めて聴いた日本の歌に心を開かされ
それからカンボジアの歴史の話や、自分の話をたくさんした。
歌も歌ってくれた。
別れるときは格別の笑顔で手を振ってくれた。

Mがカンボジアとガイドの兄さんのココロに残してきた音楽の話。